第486話 刻印インフレ

 

 結局努の記事全回収の目処こそ立ちはしなかったが、この数日で中堅の探索者たちは栓でも抜けたかのように怒涛の階層更新を果たしていった。

 引退はしていても神台だけは見ていた者はその異様な熱に浮かされ、知り合いの伝手からゼノ工房を訪れて復帰し既に成果まで上げている。そしてその熱狂は完全に引退して新聞くらいでしか知り得ないような者たちにまで届き、埃を被っていた武具が日の目を浴びようとしていた。


(神スナイプも一度までか)


 あの記事で努は対人戦が弱点とまではいかなくとも嫌がることであることは周知されたので、アルドレット工房もそこを突こうとオルファンを駆使して躍起になっていた。しかしギルドが更なる増築を検討するほど多い復帰者たちは大抵が孤高階層から141階層までで止まっていたので、オルファンが努たちPTと時間帯を合わせて潜ろうがそもそもの母数が多すぎて狙い撃ちができない。

 そして孤高階層でつまずくような者もいなかった努たちPTは大量の復帰勢がいる間に深淵階層へと潜り、オルファンと当たることもなくするすると攻略していった。


「オルファンは確か143が最高到達階層だったから、ここを越えれば手出しはされないかな」
「143階層を突破するには黒鎌を凌がなきゃいけないんですけど……」


 初めこそ不気味に思っていた頭蓋骨がびっしりと敷き詰められている床。それも143階層まで辿り着く頃には慣れてしまい平気な顔でその上を歩いている努に、クロアは落ち着かなさそうに黄土色の尻尾を振り回しながら投げかけた。

 真っ黒なカマキリのような見た目をした黒鎌というモンスターは、143階層からランダムに出現する即死持ちの中ボスである。不意に現れたかと思えば数人の命、それもヒーラーとアタッカーを狙って刈り取り忽然と姿を消してしまう。

 その対策としてはお団子レイズでヒーラーに保険をかけつつ不意打ちを食らわないように五人で陣形を組んで進んでいくしかないが、当然他の雑魚敵もわんさか湧いてくる。

 地に足をつけていれば骸骨床からスケルトン・ジェネラルの軍隊が不意打ちを仕掛けてくるし、フライで飛べば空中においては全ての攻撃がクリティカル判定となる能力を持つボーンスパイダーにタンクですら切り刻まれる。

 そもそも黒鎌が出る以前から全体的にクリティカル判定の範囲拡大や威力増大を持つモンスターが多い。他にもヒーラーが食らえば致命的な暗黙状態を付与してくるレイスに、間違った手順で倒してしまうと即座に発狂状態まで陥ってしまう深淵のメーメなど、単純な強さの他にも厄介なモンスターまでいる。

 だからこそ深淵階層はアタッカーやヒーラーがそういったモンスターに対処できるようにするためにも、ベテランRTA走者のようなタンクが必須だ。全てのモンスターの動きに精通し攻撃を全て避け切るか、馬鹿みたいに広いクリティカル判定を貰わず受け切れるタンクがいなければ話にならない。

 だが刻印装備で対策すれば限界まで突き詰めたようなタンクの実力など不必要だ。刻印士のレベル50から覚える即死半減とクリティカルダメージの減少。それに加えて精霊の加護まであれば対策としては十分だ。

 精霊の加護は一定の確率でモンスターから受けるダメージを軽減するもので、即死に対しても有効だ。基本的にその三つの刻印があれば問題なく、四つ目はその人に合わせて発狂値減退、暗黙無効、VIT強化などから好みのものを付ければオルファンのタンクですら150階層まで渡り歩けるだろう。


「……あたしには意味ないんじゃないっすかね? どうせ当たったら死ぬっすけど」
「モンスターによってはそもそも攻撃するために殴っただけで即死、なんてこともあるからね。ハンナって深淵階層にそこまで精通してたっけ? レビモス、アングルマサ、深淵のメーメは知ってる?」
「はいはいあたしが悪かったっすよー馬鹿は黙って師匠の趣味に付き合うっすー」


 教会服を動きやすくカジュアルにしたような恰好をしていたハンナは、膨れっ面のまま視線を逸らしてストレス解消でもするように魔石を手で砕いた。


「……まぁ、この装備が一番仕入れやすいのですから仕方ないのです。それに刻印も含めたら現状では最高峰の装備だと思うのですよ」
「既製品のままだと流石に動きにくかったけど、ゼノ工房でリメイクしてくれたおかげで楽だしねー」
「私は暑苦しくてしょうがないのですが」


 139階層の宝箱からドロップする教会服はゼノ工房によって各々の体形に合わせつつ、近接戦をこなすエイミーやクロアは動きやすいようにばっさりと切られてリメイクされている。逆に動きの少ないユニスはより装備自体の能力を引き出すために地面につきそうなほど長いローブに、司祭のような宝冠まで被っていた。


「それにしても防具に刻印6はズルくないです? それに杖まで5だと、合計11なのです」
「今まで合計4刻印程度で攻略してたのが馬鹿すぎるだけじゃない? そりゃあ、アルドレットクロウの中でも才能ある人とか、ユニークスキルてんこ盛りの紅魔団しか上がれないわけだよ」
「……でも刻印6はハンナに装備させた方が良さげじゃないのです?」
「ハンナなら多少装備が劣ってても実力はあるし大丈夫でしょ?」
「ま、大丈夫っすね」
「ほら」
「馬鹿丸出しなのです……」
「ゆ、ユニス? 流石に冗談っすよ?」


 ユニスは宝冠から飛び出している狐耳を萎びさせながら、若干誇らしげにしているハンナにため息をつくばかりだった。そんな反応は流石に心外だったのか彼女はそう弁明していたが聞く耳を持たれていない。


「他の人たちの配信見る限り黒鎌にそこまで手こずってるわけでもなかったし、特に問題はなさそうかな。深淵階層の経験豊富なクロアもいるし」
「いやいや。……でも実際、そうなんでしょうね。以前に臨時でPTに入ったクランも昨日突破してたみたいですし、前の同期たちも色めきだってますよ。刻印装備さえあればって」
「知らない同期が増えて大変そうだね」


 宝くじが当たった途端に親戚が増えたような心境であろうクロアは、努の慰めに曖昧な笑みを返した。


「いくら刻印装備が強くても、孤高階層も越えられないような人が初見で深淵階層を突破できるとは思えないですけどね」
「でも刻印装備があれば孤高階層も突破しやすくはなるだろうし、その人たちが深淵階層に来るのも時間の問題かもね」
「……げんなりしそうです」
「その間に僕たちは天空階層のいいところまではいくだろうけど。結局は階層数自体が変わるだけで、その構造自体は変わらないと思うよ、昔は爛れ古龍を越えられない大手クランもいたみたいだし」
「やかましいのです」


 ハンナとあれこれ言い合いながら努の何気ない皮肉すら聞き逃さなかったユニスに、クロアは感慨深げに息をついた。


 ――▽▽――


「あいつ、こんな顔もできるんだな」


 当日はひっそりと腕章をつけて135階層のイベントに参加していたアーミラは、翌日の朝刊に出た努の一面記事を見て意外そうに呟いた。

 そんな彼女と同じく潜っていたダリルとしても、その意見には心底同意していた。どんな時でも冷静さを崩さない彼ならば、アルドレット工房とオルファンが敵に回ろうが何てことなさげに対処する。その結果自体はダリルの想像通りだった。

 実際に135階層以降でオルファンは努と戦うための場にすら立たせてもらえていない。他の中堅クランに追いつけ追い越せの勢いで階層更新をしている努たちPTに、刻印装備を導入できていないオルファンでは追いつけない。

 アルドレット工房にもゼノ工房には及ばずとも刻印装備自体はあるようだが、既にオルファンとの関係は切ったのか自分たちのクランに優先して供給し、深淵階層を攻略しようとしている。

 つまりもうアルドレット工房と努の格付けは済んだということだ。135階層でアルドレットクロウのリーダーであるロイドと交渉したこともあるのだろうが、アルドレット工房の方針は一転して努の後追いをする形となった。

 二重スパイの役割を果たしてくれたミルルのおかげで、オルファンは露骨なトカゲの尻尾切りにはされなかった。とはいえアルドレット工房からの支援も打ち切られて落ち目の時期に入ったことは確かで、一発逆転に賭けるような行動をする可能性は高い。

 そして恐らく努はそれすら加味して対策を講じているだろうし、今更自分が出張ったところで足手纏いにすら成り得るだろう。


(ツトムさんにこれ以上押し付けちゃいけない。僕が終わらせないと)


 しかし結果として努はアルドレット工房とオルファンすら退かせたが、その過程で彼がやりたくなかったであろうことを押し付けてしまった。過剰なほど取られている努とモイとの戦闘写真を見れば、それは誰でもわかることだ。

 今思い返せば無限の輪での模擬戦でも何処か一線を引いていたし、争いを好まない傾向はあった。それは彼の賢さ故かとダリルは思っていたが、それだけではなかった。

 それこそ神の子なのではないかと噂されるほどに努は完璧な存在だと思い込んでいた。下らない絵空事だ。彼だって一人の人間であるに決まっている。何年も同じクランに在籍していたのに、そんなことも理解していなかった。


「少しはマシな面になったみてぇだが、信用はできねぇな。本当にお前が止められんのか?」
「……それでも、ツトムさんに任せるわけには絶対にいかない。でももし僕がしくじったら、アーミラに任せることになるかもしれない」
「俺からすりゃ、ただの糞餓鬼共だしな。もしお前が止めてくれと泣き喚こうが代わりにぶった斬ってやるよ。全員残らずな」
「…………」


 最後こそ嫌な別れ方になってはしまったが、ダリルからすれば三年前から手塩をかけて育ててきた教え子たちであることに変わりはない。どれだけ追い詰めたところで最後の一手を情でしくじる可能性もあるだろう。

 無限の輪へ帰るためにわかりやすい手柄を立てるということもあるだろうが、それを見越して来てくれたであろうアーミラにダリルは感謝した。しかし彼女はあくまで保険だ。自分で決着をつけるに越したことはないし、任せるつもりもない。


「……そういえばそれ、ツトムさんが刻印してくれた武器だよね?」
「そうだけど」
「当日は他の武器にしてくれた方が助かるかも。何だかツトムさんに悪い気がする」
「別に関係ねぇだろ?」
「ツトムさんに嫌われたいならそのままでもいいだろうけど」
「…………」


 そんなダリルの言葉にアーミラは大剣を見つめた後、下らなそうに鼻を鳴らした。

 コメント
  • 匿名 より: 2021/09/25(土) 11:13 PM

    努にはバンバン階層更新してもらいたい。
    続きが楽しみ。

  • キルハ より: 2021/09/25(土) 11:44 PM

    モンスターの事を人に例えるのもどうかと思うけど、イメージ的には殴り合い(アタッカーと戦闘中)してる最中に銃持ったやつがこっちに銃口向けてきた(ヘイト稼ぐ系のスキル)みたいな感じなんじゃないかな?
    殴られてもすぐは死なんけど銃撃された簡単に死ぬからひとまず銃持ってるやつ無力化しようとするじゃん

    まあ死んでもダンジョンから排出されるだけって時点でかなりゲーム的だし、ヘイトもそういうもんって読めばいんじゃないかなぁと個人的には思うけどね(異論は認める)

  • 匿名 より: 2021/09/26(日) 12:05 AM

    最近この作品を知り、今読み終えましたが凄く面白いですね。
    続きが楽しみです。応援しています。

  • 匿名 より: 2021/09/26(日) 1:54 AM

    ヘイト稼ぎスキルは対人でも一瞬注意を引けるからモンスターみたいに理性がなかったらそらずっと見るやろ
    超高性能な脳もってそうなパーフェクト爛れ古龍はヘイト無視するから思考能力とかその辺の問題だと思うよ
     
    注意を引けるそもそもの理由は『神がそういうスキルにしたから』で納得するしかないっていうかこれまでの描写的にそういう世界観だと思うよ

  • 匿名 より: 2021/09/26(日) 2:06 AM

    「師匠の趣味に付き合うっす」で言ってる趣味っていうのは攻略のことだろうけど、パーティ外の人に聞かれたらツトムの性的嗜好を反映させてるように思われそうで面白い。愛人疑惑のハンナにツトムと同時期に居なくなった&帰ってきたエイミーとユニス、炎上中のツトムに付いたクロアとハーレムパーティとして説得力もある。

  • 匿名 より: 2021/09/26(日) 2:27 AM

    一種の催眠術や洗脳みたいなモノでは?
    「脳に直接作用して上位の危機意識」を与えるスキル
    それ自体に判断能力を低下させる機能でもあるんでしょ。しらんけど。

    ヘイト稼ぎみたいなスキルへの感性は、MMOやってないと養われなさそうよな

  • 匿名 より: 2021/09/26(日) 4:05 AM

    ブルックリンがガルムにマジビビりして何もできなかったからな

  • 匿名 より: 2021/09/26(日) 4:50 AM

    イメージしにくくない?とか同意得ようとしてるけど君少数派やで
    やってたMMORPGのシステムが使われてる世界なんだから普通じゃん。
    ちゃんとヘイトスキル効くのはモンスターだけで人間には効かんし。
    むしろ他の俺TUEEEE作品とかの戦闘の方が全然突っ込みどころ満載だと思うが。

  • 匿名 より: 2021/09/26(日) 5:38 AM

    所謂発狂モードとかもあるからずっとタンクがヘイト受け持てるわけじゃないけどねボスは、火竜戦とかで目障りで意識がそっち向いちゃうみたいな書かれ方はしてる

  • 匿名 より: 2021/09/26(日) 8:21 AM

    「ガルムさんはジョブが騎士だからヘイト……敵の気を引くスキルを使えますよね?」
    「うむ。コンバットクライだったかな」

    最初期のガルムだってスキルの効果自体は理解してるし
    あと効果は薄くなるが人間にも効く

  • クリュウ より: 2021/09/26(日) 9:10 AM

    イメージしにくいっていうのは私たち読者ではなくて「作品世界の住人」にとって、の話です。ツトム来訪前のアタッカー以外不遇時代が何故長く続いたのか、って話に乗っかったつもりだったので。

  • 匿名 より: 2021/09/26(日) 9:14 AM

    クリュウ より: 2021/09/25(土) 6:21 PM
    そもそも、剣で斬られてるのにそいつ放置して盾構えてる奴を襲う、ってイメージしにくくない?
    自分がなろう時代に1回この作品読むの止めた原因もこれだし。
    >MMOやってれば嫌ってほど理解出来るはずなんですけどねぇ〜最近は全員アタッカーとか俺1番TUEEEの自己開示欲に呼び掛けるゲームばかりだし、そういうゲーム触ってないと難しいんですかね。
    こういうヘイトの概念てリアルの例え話で考え直すと教師が居眠りこいてる陽キャ怒ろうとしたら突然陰キャがウェーイwwwて叫び出したり、スマホで音楽流し出したり、先生文字が汚ねぇ!て野次入れられて居眠りしてる陽キャから注意が逸れる…(でも後で全員説教だからな!)みたいな感じだとイメージすれば浸透しやすかったりしますね。

    ヘイト値が体感で把握出来る努とかはその環境下でどこまで机下で友達とSNSしてていいかの見極めが上手い生徒って考えに落ち着きますし

  • 匿名 より: 2021/09/26(日) 9:15 AM

    自分からすれば、そもそもの作品コンセプトが「MMOの廃プレイヤーが、ゲームと似たファンタジー世界に送られてゲーム知識で無双する」なんだから、そこに文句つける方が違和感ある。
     
    「笑ってはいけない○○」の企画に、「笑っただけで尻を叩かれるのは不自然」と言ってるのと同じ感覚。
    そこ否定するくらいなら、黙って他の普通のコント番組でも見ててくれと思う。

  • 匿名 より: 2021/09/26(日) 10:10 AM

    まず「ヘイト管理」について、「近くで殴って居る相手を無視してスキルを撃ったタンクに向くのが常識的におかしい」と言う意見について、何故か度外視されて居るが「タンクがスキルでヘイトを上げてたとしても、アタッカーが考え無しに殴り続けたら、当然の如く、モンスターのヘイト(敵対心)はアタッカーに向かう」んだが……
    その上で、スキルをイメージするとして、ヘイトコントロール系スキルの効果としては、例えるなら「自分の縄張りの中に突然現れた天敵」の様に「対象にとって無視し切れないような存在と錯覚させる精神/本能に干渉する系統のスキル」となる。
    で、此処で重要なのが、対象にとっての「脅威度」になる。
    基本的にモンスターは強い。
    一般階層の雑魚ですら、基本的に「此方の攻撃で一撃必殺」は稀である。
    つまり、逆説的に「基本的に探索者側の攻撃は、即座にモンスターにとって生命の危機に繋がる様な脅威的なモノではない」と言うことになる。
    人間で例えるなら、小さな虫がチクチクと刺して来たり、血を吸って来たりする様なモノになる。
    確かに、単体で来たら鬱陶しいし、人間側も虫を殺そうとするだろう。
    だが此処でもし、より脅威と感じるようなモノが出てきたらどうだろうか?
    例えるなら、虫の多い山中、虫にイライラしてたとしても唐突に自分の身の丈よりも大きな熊が目の前に現れたら?
    しかも、熊が涎を垂らしながら明らかに此方を狙っている様な雰囲気で近付いて来たら、多分、大抵の人は鬱陶しかった虫の事を意識から外すと思う。
    確かにその間に、例えば弾丸蟻の様な強烈な痛みを与える虫に刺されたら、一瞬そちらに意識(ヘイト)は向くだろうが、その瞬間に目の前の熊が大きな雄叫びを上げて威嚇して突進して来たら再び意識はそちらに向くだろう。
    つまり、ヘイトコントロール系のスキルは、上記の例えで言うなら「自分は熊(隙を見せると確殺される危険性がある相手)と錯覚させたり、より強い脅威が迫っていると思い込ませるスキル」となる。
    何でか、モンスター(強者)を一般人(弱者)に挿げ替えて、アタッカーの脅威度のみを大きくしてマウントを取ろうとしている人もいる様だが、言ってる事が「ゴ◯ラも幼稚園児くらいの大きさなら、包丁持って襲えば楽勝だよね。だから、そうじゃない大きさのゴジ◯に対しても包丁で斬りかかる方が脅威だと思うんだ」みたいな意見と大差ないトンデモ理論で有る事は理解しているんだろうか?

  • 匿名 より: 2021/09/26(日) 10:21 AM

    ↑要約して

  • 匿名 より: 2021/09/26(日) 10:28 AM

    長すぎると読む気なくなる
    3行とは言わんからせめて15行程度まででまとめてくれんか

  • 匿名 より: 2021/09/26(日) 10:31 AM

    ダンジョンのモンスターって割とゲーム的に動いてるし、普通に被ダメージもタウントスキルも数値としてヘイト増えてるだけでは……

    もちろん作中キャラはモンスターがそんな数値で狙い決めてるなんて知らないから異世界人の努が革新的になるわけで

  • 匿名 より: 2021/09/26(日) 10:43 AM

    次に、探索者間での攻略情報の共有について。
    攻略情報の共有が努以外では積極的ではない、と言うのは神のダンジョンの仕組み(機能)とそれを取り巻く探索者やその周辺の人間との関係構造が大きく関連する。
    先ず、「神のダンジョン」は、他のそれ以外にあるダンジョンと比較して、大分特殊な、安全圏でのライブ配信など「娯楽性」に富んだ場所、と言うことになる。
    そして探索者にとって神のダンジョンは「謎を含んだロマン溢れる迷宮」と言う部分もあるが「生活を送る上で糧となるモノを得る狩場/作業場」であり、配信によって言い方が悪いが「売名行為をする場」でもある。
    現時点まで含めて、神のダンジョン自体からモンスターの氾濫が起きたと言う表現がないから、そう言った意味でも「死の危険性がない娯楽施設」と言う側面が強い。
    必然的に、「エンターテイメント」としての側面が強くなり、しかも仕様上、攻略状態が上位であればある程、こと「売名行為(目立つ、注目を集める)」目的では自分が上位に居られる条件や優位となる情報は、占有した方が「同業者からの風評はともかく、大衆からの評価や知名度を利用した企業の広告塔としての役割」的に都合が良くなる。
    ただし、観衆の中にも情報を観察、分析する事に心血を注ぐ迷宮マニアが居るから、秘匿情報もある程度は暴かれてしまうのは仕方ないけど、それでも個人技能とかスキルの工夫の仕方とか「そう言う技術」に関しては、「存在を暴かれた所で直ぐに真似出来ないモノ」として「懇切丁寧にやり方や理論を説明してやる義理はない」ってなるのは不自然じゃない流れだと思う。
    努が飛ぶスキルのやり方や役割理論を広めたのは、「広める事で得られる利益」や「凝り固まった偏重意識の破壊」が目的だったし、ユニスがお団子レイズ(お団子運用)を快くレクチャーして行ったのは「努に褒めて欲しい」と言う承認欲求の現れだったから、そもそも該当技術に対するスタンスが一般的なソレと違った、ってのが大きい。
    基本的に誰だって、自分の飯のタネを他人に無償で与えて、自分の食い扶持を積極的に減らそうとはしなかったってだけだと思う。

  • クリュウ より: 2021/09/26(日) 10:50 AM

    他人のコメント読んで反応くれる人がこんなにたくさんいて嬉しいです。

    現在の解釈は神のダンジョンのモンスターには知能や本能は存在しない、です。どれだけ柔軟な対応をしようが動物みたいな振る舞いをしようが、思考ルーチンがすごく緻密で文字通り神業なだけ。この解釈で読んでます。

  • 匿名 より: 2021/09/26(日) 11:13 AM

    うっそだろクリュウって人、反応嬉しい言いつつ全く読んでないでしょ
    そもそも現地の人が盾役のスキル効果をイメージするのは難しいんじゃないかって話じゃなかったの?

  • 匿名 より: 2021/09/26(日) 11:38 AM

    煽りでしょ……

  • 匿名 より: 2021/09/26(日) 11:41 AM

    >クリュウ より: 2021/09/25(土) 6:21 PM
    そもそも、剣で斬られてるのにそいつ放置して盾構えてる奴を襲う、ってイメージしにくくない?
    自分がなろう時代に1回この作品読むの止めた原因もこれだし。

    >クリュウ より: 2021/09/26(日) 9:10 AM
    イメージしにくいっていうのは私たち読者ではなくて「作品世界の住人」にとって、の話です。ツトム来訪前のアタッカー以外不遇時代が何故長く続いたのか、って話に乗っかったつもりだったので。

    ==
    ん?
    現地人にとってタンクの役割はイメージしにくいと思ったから一回読むのを止めた?
    何か話が繋がってるようで繋がってないような。

  • 匿名 より: 2021/09/26(日) 12:07 PM

    クリュウってコメントの人はなろうの方を読んでないのかな
    知能や本能がないモンスターもいるけど、防衛本能から巣に帰って回復を待つシェルクラブや情で行動するフェンリル親子もいるし、ヘイト無視して全体攻撃するのもいるんだけど

  • 匿名 より: 2021/09/26(日) 12:28 PM

    最前線の連中だって今のままだと初見のモンスターは死んで覚えるしかないし、「黙って作れ」仲間になるやろ

  • 匿名 より: 2021/09/26(日) 12:51 PM

    話の長いやつはバカか人を騙そうとするやつっていう昔の偉い人の言葉があるんよ

  • 匿名 より: 2021/09/26(日) 2:18 PM

    クリュウって人、これからもその名前でいてほしい。今後お触り禁止案件扱いするわ

  • sss より: 2021/09/26(日) 2:36 PM

    更新ありがとうございます!

    ここからの手のひらクルー展開がどう描かれるのか楽しみです(笑)

    コメントも盛り上がってますね〜

    個人的には

    >匿名 より: 2021/09/26(日) 10:10 AM

    の方の

    >例えるなら、虫の多い山中、虫にイライラしてたとしても唐突に自分の身の丈よりも大きな熊が目の前に現れたら?
    しかも、熊が涎を垂らしながら明らかに此方を狙っている様な雰囲気で近付いて来たら、多分、大抵の人は鬱陶しかった虫の事を意識から外すと思う。
    確かにその間に、例えば弾丸蟻の様な強烈な痛みを与える虫に刺されたら、一瞬そちらに意識(ヘイト)は向くだろうが、その瞬間に目の前の熊が大きな雄叫びを上げて威嚇して突進して来たら再び意識はそちらに向くだろう。

    という盾スキルを現実に例えた話の分かりやすさに感動しました!

  • 匿名 より: 2021/09/26(日) 2:59 PM

    まぁ長文すぎて読む気無いわな。むしろ読ませる気ある?

  • 匿名 より: 2021/09/26(日) 4:45 PM

    まぁ、実際、作者でも何でもない一読者が、賢しげに個人の視点からの理解を「解説」を装って書いてるだけ、だからねぇ〜。
    読み易さとかは考慮してねぇわな〜。
    ……と、書いた本人が述べておきます。

  • クリュウ より: 2021/09/26(日) 4:47 PM

    シェルクラブの防衛本能による行動もフェンリル親子の情があるように見える行動も全て、そう見えるだけで実際は神が組んだ思考ルーチンによって行動してるって解釈です。

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